ITパスポート vs 基本情報技術者試験

完全比較インフォグラフィック【2025年版】

🤔 なぜIT資格が求められるのか?

現代社会では、あらゆるビジネスがIT(情報技術)と深く結びついています。企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進が不可欠となり、ITはもはや専門部署だけのものではなく、すべてのビジネスパーソンに必要な基礎教養となりました。 このような背景から、個人のITスキルを客観的に証明し、体系的な知識習得を促すための標準的な指標として、IPAが主催する国家試験の重要性が高まっています。

特に「ITパスポート試験」は、職種を問わずITを安全かつ効果的に活用するための共通言語を身につけることを目的とし、「基本情報技術者試験」は、IT業界で活躍するエンジニアとしての確固たる土台を築くことを目的としています。自身のキャリアプランや現在のスキルレベルに合わせて適切な資格に挑戦することが、市場価値を高める第一歩となります。

🎯 あなたはどっち向き?

ITパスポート試験がおすすめな人 🙋‍♀️

  • ITの基礎知識を体系的に学びたい
  • すべての社会人・学生(文理不問)
  • ITを「使う側」としてスキルアップしたい
  • 就職活動や社内評価でITリテラシーを証明したい

基本情報技術者試験がおすすめな人 👨‍💻

  • ITエンジニアとしてのキャリアを歩みたい
  • 情報系の学生・新人エンジニア
  • ITを「作る側」の土台を固めたい
  • 応用情報など上位資格への足がかりが欲しい

🔍 試験のポジショニング

2つの試験はIPAが定めるスキルレベルで明確に位置づけられています。ITパスポートが全ての社会人向けの基礎であるのに対し、基本情報はITエンジニアとしてのキャリアの第一歩です。

Lv.4 高度情報技術者試験
Lv.3 応用情報技術者試験
[ 👨‍💻 Lv.2 基本情報技術者試験 ]
(必須ではない)
[ 🙋‍♀️ Lv.1 ITパスポート試験 ]

📚 学習内容(出題分野)の違い

ITパスポート試験の範囲を包含し、さらに専門的な知識が求められるのが基本情報技術者試験です。IT活用のための知識を広く浅く学ぶのに対し、開発者に必要な技術的知識を深く掘り下げます。

🥧 ITパスポート試験の出題範囲

■ ストラテジ系: 経営戦略、マーケティング、財務、法務(著作権など)、業務改善といった企業活動全般の知識。

■ マネジメント系: システム開発手法(アジャイル等)、プロジェクト管理、ITサービスマネジメント、システム監査など、ITを管理・運用する知識。

■ テクノロジ系: PCの仕組み、OS・ソフトウェア、データベースやネットワークの基礎、情報セキュリティ対策など、基本的なIT技術の知識。

🧅 基本情報技術者試験の出題範囲

■ 科目A (知識):
ITパスポート試験の各分野を深く掘り下げ、より技術的な内容が中心。

■ 基礎理論: 2進数計算、データ構造、アルゴリズム計算量等。

■ コンピュータシステム: CPU、メモリ、OSの役割等。

■ 技術要素: DB(SQL)、NW(TCP/IP)、セキュリティ技術等。

■ 開発技術: 開発手法、テスト、オブジェクト指向等。

■ 科目B (技能):
知識の応用力、プログラミング的思考力が試される実践的な内容。

■ アルゴリズムとプログラミング: 擬似言語の読解が中心。

■ 情報セキュリティ: 脆弱性への攻撃と対策など。

📝 試験制度の比較

試験時間

ITパスポート試験: 120分

基本情報技術者試験: 合計190分

✍️

問題数

ITパスポート試験: 100問

基本情報技術者試験: 80問 (A:60, B:20)

💰

受験料 (税込)

7,500円

(両試験共通)

🚨 合格基準のここが違う!

ITパスポート試験

総合60%以上 かつ 分野別30%以上

総合点

分野A
(30%+)
分野B
(30%+)
分野C
(30%+)

苦手分野の足切りに注意!

基本情報技術者試験

科目A・B それぞれ 60%以上

科目A

科目B

片方だけできても不合格!

📈 難易度・合格率・勉強時間

ITパスポート試験は半数近くが合格する入門試験ですが、未経験者には計画的な学習が必要です。基本情報技術者試験は合格率が下がり、より多くの勉強時間が求められます。

合格率の比較

勉強時間の目安 (IT初心者)

📖 おすすめ参考書&講座

両試験とも独学可能な教材が豊富にありますが、基本情報技術者試験は内容が専門的なため講座の費用も高くなる傾向にあります。

📚 市販の参考書 価格帯

🖥️ 通信講座 価格帯

✨ 資格取得のメリットとキャリアへの活用

ITパスポート試験

💼

ITリテラシーの客観的証明

就職・転職時、職種を問わずIT基礎知識をアピールできます。

🚀

業務効率の向上

ITツールの仕組みを理解し、日々の業務を効率化する視点が身につきます。

🤝

円滑なコミュニケーション

IT部門や外部ベンダーとの会話がスムーズになり、業務が円滑に進みます。

🛡️

セキュリティ意識の向上

情報漏洩などのリスクを理解し、安全に業務を遂行できます。

基本情報技術者試験

🚪

ITエンジニアの登竜門

多くのIT企業で取得が推奨され、キャリアの「パスポート」となります。

📚

網羅的な基礎知識の習得

普遍的なコンピュータサイエンスの基礎を学び、応用力が身につきます。

🧠

論理的思考力の証明

アルゴリズム問題で培われる問題解決能力が高く評価されます。

🪜

上位資格へのステップアップ

応用情報など、より高度な資格へ挑戦する際の強固な土台となります。

その他 特記事項

🎓

科目A免除制度 (基本情報のみ)

IPA認定講座の修了で「科目A」が1年間免除。科目B対策に集中できます。

🚶‍♂️→🏃‍♂️

ステップアップ学習

ITパスポート試験で基礎を固めてから基本情報技術者試験に臨むと、スムーズに学習を進められます。